《妖精の森とひらめきの種》 ―揺れる心は白い王へ続く扉の影―

グレイ印 orgnoid

【オルゴノイドペンダント】 オルゴナイトにカラーセラピーとパワーストーンの振動、波動に加え、 レイキエナジーや夜光にもこだわり創り続けています。 この世界で 活き活きと本来の自分の姿で 光輝けるお手伝いができる道具となりますよう。 オルゴナイトの不思議な安心感と魅力で愛と喜びの循環、拡散を より多くの方々にご提供できるよう努めたいと思っております。

《妖精の森とひらめきの種》 ――揺れる心は白い王へ続く扉の影―― 


森へ続く小道を歩いていたとき、旅人はふいに“巨大な影”に気づいた。

 霧の奥で、ひずんだ光の中、 大きなイノシシのような輪郭だけがゆっくり動いている。 

旅人はその気配に驚き思わず足を速め、 気がつくと“森の奥”へと入り込んでいた。

 葉の隙間から降りてくる緑の光はどこか懐かしく、 先ほどの恐れすら溶かしていく。


 ほのかに思い出される、 ——イノシシに跨った女神の古い伝承。

 森と水を守る存在が、時折影だけを見せるのだと言う。


 耳を澄ますと、妖精たちの笑い声が重なり、 森全体がひとつの生命のように脈打っている。

 「こどもの声?」

 木漏れ日の中、笑い声の中心に幼子がちょこんと座っていた。

 妖精たちに囲まれ、微笑んでいる。

 誰もその子がどこから来たのか知らない。

 けれど妖精たちは彼を見つけた日からずっと、花の蜜と光の欠片で育てていた。

 その子は“悲しむ”ということを知らなかった。 転んでも泣くかわりに、目を輝かせる。

 その笑顔は森に新しい色を生み、枯れかけた花々でさえ静かに甦らせていった。

 妖精たちは囁く 

「この子は“ひらめきの種”を持っているの。迷った人が来るたび、その種を分けてくれるのよ。」

 旅人の胸にも、ふわりと光る種が落ちてきた。

 透き通った薄っすら緑がかった柔らかな石のような、 見つめるほどに色を変え、心の奥で小さな“ワクワク”が芽生えた。



 

そのとき―― 木の影から、ひょっこりとゴブリンが顔を出した。 

「おやおや、迷える旅人さん。こんなところまで来るなんて、何か探しているんだろう?」 

 驚いている旅人に、ゴブリンは声を潜めながら続けた。

 「森を抜けて、遥か砂漠を越えた先に“失われた都市”があるんだ。 そこには白い王がいて、願いを叶えるって話さ。 ほら、今はいない家族にだって会える……そんな噂もある‥みたいな。」 

 旅人の心に、長く閉じていた扉がきしりと動いた。 会いたい人がいた。 伝えられなかった言葉もあった。 色んな感情が湧いてきた。 もし、ほんの一瞬でも会えるのなら――。

 その思いが、胸の中で静かに広がっていく。

 近くで聞いていたこびとたちが、慌てて駆け寄ってきた。 

「おいおい、そんな噂で旅人を惑わすんじゃないよ。このままここで暮らしたらいいじゃないか。」

 ゴブリンはすぐさまヒョイッと体を翻し、どこへやらと姿を消した。

 けれど旅人の心は、宿った“ひらめきの種”が、もう進むべき方向を照らしていた。

 こびとや妖精たちは旅人が想像していた以上に人間らしく、温かなもてなしと笑いで日々を過ごした。 しばらくして、旅人は心優しい彼らに氣づかれぬよう森の緑を背にし、遠く揺らめく砂漠を目指し歩き出した。 振り返ると、小さな光が舞い、まるで見送るように揺れていた。


 人はそれを蛍と呼んだが—— 

あれが森に息づく妖精たちであることを 旅人だけは胸にしまったまま、歩みを速めた。


 その姿を、遠くの木の上から静かに見つめる気配があった。

 巨大なイノシシ。 

その背に揺れる、誰よりも静かな女神の影。

 ——旅人はまだ、その導きに気づいていなかった。  


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